「おめでとう! よかったー!」
 

狂喜乱舞する勢いの私は、リビングに残した流夜くんの心配をしつつ、笑満と喜び合っていた。
 

今日の――流夜が来てくれたことも含めて報告を、と電話をかけると、応答した笑満の声は震えていた。


一緒に帰ったことの経緯を聞いて、もう歓喜していた。


笑満が想い続けて捨てることも置いてくることも、自分から切り離すことの出来なかった想いが、現実を伴って実ったのだ。


祝わずにどうする。


『う~でもまだ信じらんなくて……』
 

笑満は終始泣きそうな声だ。


「そうなの?」


『咲桜もそんなことなかった? なんで遙音くんほどの人があたしなんて……』


「………」


それは流夜くんが自分をすきだと言ってくれた時のこと? 


あのときは、私がまだ流夜くんを特別に思っていることを自覚していても、『恋愛感情』に疎かったため、なんか自分妙な関係を作ってしまったような……。