実は。
咲桜が明日の朝ごはんとお弁当! と言って持たせてくれたものがある。
遙音がここにいそうだという話はしてこなかったので――今、咲桜の頭の中が幸せな松生でいっぱいで、そこに少し物憂い顔の遙音を入れるのは忍びなかったので――きっちり二食分だ。
元々朝食は摂らないのから、一つは遙音に出すつもりだった。
明日咲桜には謝ろう。
「松生と付き合うんだって?」
「! ……どこでそれを、って――咲桜か」
「ああ。ものすごく嬉しそうだった」
遙音は、やっちまったー、と片手で顔を覆った。
「なんだ? 誤解なのか」
遙音の分もコーヒーを用意した。
既に床に直に座り込んでいるので、テーブルに置いて俺もソファに腰を下ろす。
「いや、誤解じゃねえんだけど……」



