朧咲夜3-甦るは深き記憶の傷-【完】



治外法権とか、一体どんな家なんだ。


在義さんにここまで余裕を失わせるなんて。


……調べておくか。


旧家に強い知り合いもいることだし、使えるものは総て使う。


「ありがとうございます」


「可愛くないねえ」


「お蔭さまです」
 

――と、そこへ咲桜が勢いよく階段を駆け下りて来た。そのまま飛びついてくる。


少しだけ在義さんの眉が揺れたのが俺にもわかった。


「咲桜? どうし――
「え、笑満が! 笑満が遙音先輩と付き合うって! おめでとう!」


「あ、そうなのか……」
 

祝う相手が間違っている。


いやそんなことより。


「遙音が――そう言ったのか?」