「ああ。君の育った土地を――龍生や愛子のいた場所を見せてやりたいとは思うんだけど、咲桜が私の系譜だとばれると厄介だからね。もし気が向いたら頼むよ」
系譜とばれると厄介?
「――構いませんが――在義さん、少し訊いても?」
「なんだい?」
在義さんは、少し前かがみになって手を組んだ。
「分家の者が後継者のいない本家の跡取りにと養子に入る話はよく聞きますけど、本家から分家に養子に出るって……何かあったんですか?」
「うーん、まあなんかあるんだよねえ。……まだ、咲桜はいないね。あの子にこれ以上余計な心配はさせたくないから、これは言わないでほしいんだけど、いいかな?」



