「そりゃもう! 在義父さんの評判は流夜くんも知っての通りだけど、桃子母さんの可愛さたるやないからね! 色々覚束ない感じだったんだけど、だからいろんなことに一生懸命で、すっごい――がんばってたの」
がんばって、か……。
突然やってきた華取在義の妻と認められるためにも。
在義さんと咲桜のためにがんばっていたんだろう。
「……咲桜は桃子さんにも似てるんだな」
「そう、かな? そう言ってもらえると嬉しいけど。あっ、写真あるよ! 取ってくる」
するりと腕を離れて、机の上の写真立てを持って来た。
「それ、松生じゃないのか?」
写真立てに収まっているのは、中学生の咲桜と松生だ。
「卒業式で頼が撮ってくれたの。あいつ、撮られる方は苦手だからっていって、結局自分のは集合写真しかないんだ」
「らしすぎるな」
でもそれでいいんだってさ。そう言いながら、かぱりと裏蓋を開いた。



