放課後なのに、繋がらない電話。

焦る俺は、桃華の校門で君を待つ。

「あの、何か?」


校門前に持つ俺に、黒い髪のいかにも清楚な女の子がいた。

秋が好きそうな子だ。


「橋爪愛心って子、待ってるんだけど……電話にも出ないし、知らない?」


「愛心の彼氏さんですか?

それが、お昼休みから見てないんです」


はあ?


見てない?


「カバンは?」


「カバンも、教室に……だから、私愛心を待ってるの。


あの子最近、誰かに追われてるって。

私、心配で」



ほら、愛心にはちゃんと心配してくれる友達がいる。

「分かった!!

ちょっとここいて‼」


俺はスマホを耳に当てる。