次に目を覚ました時、私は医務室にいた。


薬品の匂いが鼻をかすめた。


白のベットの上の私。


見知らぬ上着。



私はその上着を、握った………と同時に部屋に入ってきた彼。


「悠くんっ」


愛しい君の名前を呼んだ。



「大丈夫?」


悠くんは、少し機嫌が悪そうだ。


思わず大丈夫?、と言いそうになり飲み込む。


「うん、大丈夫。


ねえ、この上着って………」


ガチャッ


誰?、と聞く前に誰かが入ってきた。