天国で君が笑っている。



難しいと思っていたことも、やってみないと得意か不得意かはわからない。だけどきっと、不得意であっても私はきっと野球のことを諦めなかったと思う。得意になるまで頑張れる。きっと。なんの疑いもなく、真っ直ぐに、ただそう自分のことを信じていた。


それから程なくして私は彼方と蒼と同じ地域の野球チームに所属した。
チームがつくられて以来、初めての女の子の入部に、チームメイトは驚いていたが、監督の宮内さんは「女の子でも大歓迎だ!」と笑ってくれた。


毎日、私たち三人は常に一緒にいた。登下校時や学校の昼休み、放課後、休みの日。そのほとんどが野球のことで埋め尽くされていた。


私たちの周りには目に見えないキラキラしたものが散りばめられられている。そんな風に感じるくらいには、笑顔であふれ、毎日が充実していた。


練習はハードで、いい意味で宮内監督は私を特別扱いはしなかった。筋トレ、ランニング、監督が「よし」と言うまで永遠に続くノック、素振り。男子と同じ練習メニューをこなして、挫けそうになる瞬間も多々あった。手のひらにできたマメが潰れた時はバットやグローブを持つのも躊躇われた。


だけどその度に彼方や蒼の存在が私を元気づけた。
私も彼らと同じように上手くなってレギュラーになって、ふたりとプレイしたい。


彼方が打たれる姿はとても想像できないけれど、打たれた時はファインプレイで助けたいし、打って点をとってチームを勝利まで導きたい。


私が初めて試合に出たのは入部してから二ヶ月後にあった近隣のチームとの練習試合だった。
一試合目の最後の攻撃。先発した六年生ピッチャーが本調子ではなく、私たちは一転差で負けていた。


「遥香、次代打で出ろ」

「えっ?」