俺の彼女が一番可愛い!

* * *

「どこまで行っちゃったんだろうね。」
「多分そんなに遠くは…あ、戻ってきた。」
「ごめん!お待たせ~!」
「何話してたの?」
「んーと、年下男子を彼氏にもつ年上女子の悩みを語る会?」
「悩み!?え、悩みあるの!?」
「理真さんも、悩み…ある?」

 凛玖の目尻が下がる。悩まれていたのだとしたら困るし、直せるところならば直したい。

「内緒。」
「え!?」
「綾乃ちゃんは話してくれるよね?隠し事しないよね?」
「えーここは女の友情が優先じゃない?」
「綾乃ちゃん~!」

 桜が風に舞ってひらひらと舞い落ちる中で、温かい空気が4人を包む。なんとか健人をなだめすかして、お弁当にありつくことにする。

「気合入ってるね~!色合いも綺麗!」
「色々調べて作ってみました。味見もしてあるし、大丈夫だと思う。」
「凛玖くんのも美味しそう!」
「食べやすいように一口サイズで、味は色々…。」

 健気な年下男子の料理の腕前はメキメキ上がっている。
 綾乃と理真は大きな口を開けて、美味しそうなお弁当をいただくことにする。

「いただきます!」