車が進み出す。車内にはラジオの音が流れていく。
「岡田くんもお弁当係だったんだって?」
「あ、はい。咲州だけにやらせるのはなぁって。俺もまあまあできるようになったので。」
「上達したよね。普通に美味しいもん。理真ちゃんは食べさせてもらった?」
「あっ、はい!すごく美味しいです。師匠が咲州さんだって聞いてます。」
「師匠だって!似合わない~!」
「…わかってるよ、師匠って感じしないよね。」
「師匠って言葉はあってないけど、料理の腕前はいいよ。今日のお弁当も絶対美味しいから期待しててね。」
「はいっ!」
綾乃が自慢することではないけれど、隣でハンドルを握る健人が嬉しそうだからそれでいい。
「健人、何か飲みたくなったら言ってね?眠くなった時も。」
「うん。ありがとう、綾乃ちゃん。」
運転しない側としては完璧な助手席のお供を務めたい。
「綾乃さんって、すごくしっかりしてるんですね。」
「え?そう見える?」
「はい、とても。」
「…ぜーんぜん、そんなことないけどね。理真ちゃんは学校の先生なんでしょ?そっちの方がすごいと思うけどなぁ。お仕事大変でしょ?」
「…はい。全然、回せないというか…。とりあえず1年は走り切ったんですけど。」
「わかるわかる、走り切ったって感じだよね、1年目って。男2人はきょとんとしてるけど、来年は我が身だからねー。」
「うん。」
「全然想像できないですけど…ね。」
真っ直ぐ前を見つめて頷く健人と、少し不安そうな凛玖。どちらもらしくて、綾乃の口元が少しだけ緩む。
「岡田くんもお弁当係だったんだって?」
「あ、はい。咲州だけにやらせるのはなぁって。俺もまあまあできるようになったので。」
「上達したよね。普通に美味しいもん。理真ちゃんは食べさせてもらった?」
「あっ、はい!すごく美味しいです。師匠が咲州さんだって聞いてます。」
「師匠だって!似合わない~!」
「…わかってるよ、師匠って感じしないよね。」
「師匠って言葉はあってないけど、料理の腕前はいいよ。今日のお弁当も絶対美味しいから期待しててね。」
「はいっ!」
綾乃が自慢することではないけれど、隣でハンドルを握る健人が嬉しそうだからそれでいい。
「健人、何か飲みたくなったら言ってね?眠くなった時も。」
「うん。ありがとう、綾乃ちゃん。」
運転しない側としては完璧な助手席のお供を務めたい。
「綾乃さんって、すごくしっかりしてるんですね。」
「え?そう見える?」
「はい、とても。」
「…ぜーんぜん、そんなことないけどね。理真ちゃんは学校の先生なんでしょ?そっちの方がすごいと思うけどなぁ。お仕事大変でしょ?」
「…はい。全然、回せないというか…。とりあえず1年は走り切ったんですけど。」
「わかるわかる、走り切ったって感じだよね、1年目って。男2人はきょとんとしてるけど、来年は我が身だからねー。」
「うん。」
「全然想像できないですけど…ね。」
真っ直ぐ前を見つめて頷く健人と、少し不安そうな凛玖。どちらもらしくて、綾乃の口元が少しだけ緩む。



