そして、そんな現在話題をかっさらっている春子と里田くんは昔からの付き合いだからか私と悠くん以上に落ち着いてて、なんだかベテランカップルのよう。

私たちの方がお付き合い歴は長いのにな……。

「咲ちゃん?」

「ごめん。しっかり勉強するね!」

そう、今回のテストは何がなんでも頑張らねばならない。
クリスマスに行われる谷村家のクリスマスパーティーにお呼ばれしているので、順位を落としてなどいられない。
また、この結果で冬休みの予定を切り出しやすいというのもある。

そう、冬休み。
年越しを一緒に過ごさないかと悠くんに誘われた。

年越しはいつも別荘らしい。
スキーやスノボを楽しむんだとか。
さすが、セレブ……。
世界観が違う……。

そうして、冬休みのために頑張った期末はまた少し順位を上げて二学期を終えることができた。

そうして、順位発表を終わってすぐ私は春子に言われた。

「咲!今日は一緒に買い物に行こう!」

それに待ったをかけたのは悠くん。

「え、今日は俺が咲ちゃんと買い物に行こうと思ってたのに!」

「だめ!今日は女子会!これ最優先!」

言い切る春子になおも食い下がろうとした悠くんに背後から来た手が止める。

「谷村。春子はこうと言ったら譲らない。諦めろ……」

そういった里田くんはちょっと遠い目をしていた。
確かに、春子はこうと決めたら譲らないところがたまにある。