でもなんか嬉しく思えてしまう自分は頭のネジぶっ飛んでいるのだろう。


ぶっ飛ばした張本人を睨む。
 

きつく睨まれ、流夜くんはまた困った。


「……俺なにかしたか?」
 

色々してると思うよ。知られたら在義父さんにぶっ殺されそうなレベルで。


「じゃねー。授業までには戻るんだよー」
 

案の定笑満はにまにました声で言って、するりと出て行ってしまった。


「………」
 

……帰るタイミングを失ってしまった……。


「咲桜。……おいで」
 

流夜くんが優しい表情で、手を差し出してきた。


……私はいつものようにそれを取った。