「流夜くんは劇薬みたいな人なんですよ。だから、今私が流夜くんを見たら致死毒を浴びるのと一緒なんです。だから見れません」 「………」 自分でも意味のわからないことを言っている自覚はある。 うーん……なんと言って逃げ切るか……。 「……俺は一般の人間のつもりなんだが」 「一般人ではないです」 「咲桜、いい加減こっち向け。あと敬語使うな」 「せめてもの反抗です」 「……わかった」 その一言で流夜くんが引く――わけがなかった。 「わっ⁉ 今度はなに⁉」 「目を閉じるな」