「せっかく日義の件がひと段落しそうなんだ。少しくらい咲桜をくれ」


「~~こんなの神宮じゃねー!」
 

今度は泣き言を言って飛び出して行った。


「騒がしい奴だな」


「あの、ごめんなさい。私が止めるべきでした……」
 

咲桜は恥ずかしくなったのか、そろそろと膝から降りようとする。


「なんで離れる?」


「流夜くん、場所はわきまえよう」


「――咲桜の言う通りだ! つかやっぱあのガキはてめえの仕業かよ!」
 

また戻ってきた。