「先生の身体のバランスは完璧です! 咲桜の隣に見るまで確信を持てなかったのは悔しいですが――なんで咲桜を抱き寄せてるのかとか学校と顔を変えているのかとか気にしないんでさあ俺に写真を撮らせてください!」


「………」
 

意味がわからなかった。なにを言っているんだこいつは。


「……咲桜、これはどういうことだ……?」
 

ここが学校であることが、混乱に負けた。
 

咲桜は頭を抱えて俯いたまま微動だにしない。


「……すいません……頼は異様な芸術家体質なんです……」


「……芸術家?」
 

胡乱に返すと、日義が割って入った。