「………」
 

朝、制服に着替えてから鏡を見て首元に触れた。


肌に直接触れるのは並んだ桜と月。


今は遠く離れてしまっている。


「決めた」
 

決意だけを口にする。
 

大事な人を護るために。傍にいるために。
 

……頼を止める。最後の手も、今使う時だ。


「もう写真なんて撮らせない」