「……頼を止めるしかないのかな」
 

手っ取り早い最終手段だ。


この十年かかっても無理だったことだけど、今はそうするしか思いつく解決方法もない。


笑満は大きく肯いた。


「それならあたしも手伝うから、不用意に行動しないでよ? それからね、咲桜。もしかしたら心配してるかもしれないから言うけど」
 

笑満は膝を折って、椅子に座る私に目線を合わせて来た。


真っ直ぐ正面から捉えてくる。


「咲桜は、流夜くんにこのことを言わなかったりすることで、嫌われるっていう心配はしなくていいと思う」


「………」


「愛されてんだよ、かなりね」
 

にっかり、笑って笑満は言った。