「咲桜―! おはよっ」
 

月曜日になって登校途中、笑満に逢った。


「おはよー、て、え、遙音先輩?」
 

笑満の後方には遙音がいて、当たり前のように遙音も咲桜に手を振っていた。


「はよ、咲桜」


「おはようございます。……笑満、一緒に来たの?」


「うん。じゃあ、遙音くん。また」


「おー」
 

生徒が集まりだす道に差し掛かり、遙音は先に歩き出した。


すぐに二年生の男子と一緒になっていた。


「笑満、遙音先輩と家近いの?」
 

確か流夜くんは、先輩は施設から家出して一人暮らしだと言っていた。


「少し離れてるんだけど、遙音くんが来てくれたんだ」