護ってくれる。


……流夜くんはいつだって、私を護ってくれる。


「ありがとう……」
 

私の恐怖する心だって。


「つ、つけてみたい」


「……大丈夫か?」
 

心配そうな顔をする流夜くんに、何度も肯いた。
 

箱から取り出して手の上に載せてみる。


きれい……。


「月と……桜?」


「あー、たぶん。……夜って言ったら、月でいいかと」


「………」
 

桜と月。


……咲『桜』と流『夜』。


『俺の代わり』。


(……かわいー)
 

そんな風に二つ並んだものを選んでくれたことが嬉しくて、照れくさそうに話す流夜くんは可愛くて。