言い差したのを遮るように、僕は言った。
「すきになって駄目だったとか、すきにならなきゃよかったとか、僕はそういうところに落ち着く気もはまる気もない。ずっとすきでいるだけだよ。……だから、変な心配しないで、降渡は絆ちゃんとベタベタ出来る方法を考えなよ」
「……そうします」
ハンドルを左に切った。
最初にすきな人がいたのは僕だった。
高校生になって降渡には絆ちゃんが現れ、今、流夜には咲桜ちゃんがいる。
孤独を。
感じているほど、それぞれ相手は簡単じゃないんだよねえ。
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