朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】



「咲桜? どうした。……知り合いでもいたか?」
 

挙動不審を案じて言ってくれたけど、心配どころは違った。


しかし口にするのもヘンな話なので、首を横に振って誤魔化した。
 

手は、繋がれたまま。うあー、顔があげていられない……。でも流夜くんのことは見ていたい……。
 

実のところ、この駅前周辺も笑満と一緒に来るお店はある。


わざわざ歩かなくても足りるくらいだけど、今は繋いだ手がもったいなかった。


もう少しこのままでいたかったので、少しわがままを言わせてもらった。


「そういや咲桜、訊いてもいいか?」


「え、なに?」
 

呼ばれて、はっと声と顔をあげた。


その先の横顔を見て、また心臓がバキバキしてきた。いや、ドキドキしてきた。