「あっ、はい。がんばりました」
 

お化粧、慣れていないけど……。


「けどちょーっと無理しすぎかな?」


「うっ……」
 

本当は薄ら自分でも疑問だったのだ。


流夜くんと並ぶのだから、と考えてやってみたのだけど、やはり自分には合っていなかったか……。
 

しゅんとしてしまうと、吹雪さんは小さく吹いた。


「素直だねえ。咲桜ちゃんは元が大人っぽくて綺麗なんだから、無理に装う必要ないってことだよ。化粧もかえって邪魔してるくらいだ」


「………」
 

それは……


「吹雪さん、そういうの詳しいんですか?」