『ごめんなさい……なんか、ほんと夢みたいで……流夜くんがあったかいから、本当なんだってわかったら……嬉しくて』 見せたのは、はにかんだような笑顔だった。 『……嫌じゃないのか?』 不安を問いかける今ですら、頬から手を離せずにいる。 本当に手放せない。 『嫌じゃないよっ。むしろ……しあわせだなーって、思う』 幸せ。咲桜もそう感じていてくれた。 それがまた、俺を幸せにする。 『……ありがとう』 『はい……』 『……咲桜、もう一回抱きしめていいか?』