いつものように
いつもと同じ道を歩く。




でも少しだけ気分は違う。


ほんの少し、ほんの少しだけウキウキしたような、そんな感じ。


その原因は
右肩にかけたバッグの中にある1枚のハガキ。



今、世間で注目されてきている【叶い屋】にハガキを出すのだ。



これで、もしかしたらもしかしたらもしかしたら
採用されて
あたしの人生が変わるかもしれない。



採用されるなんて、ほとんどありえないけど。


宝くじ当たるよりありえないけど。



でも、当たるかもしれない、だからハガキを書いた。



一生に1度しか出せないお願いが本当にこれでいいのか迷ったけど、いいんだ、後悔はしない。


あたしの今の平凡で生きがいのない生活が変わるかもしれないのだから。