嫌いな君を好きになる……

君の手を掴んだーーー


ビューーっっ



突然、風が吹いた。



君の手が急に離れて、投げ出されてく俺の体。


君がまた掴んだ。


「奏多くんっ!!!」


俺の体が、宙を浮く。


「桜ちゃんーーっっ、離していいよ」


「ダメだよ、奏多くん!!

命を諦めないでっ。


人はいつか必ず死ぬ。

それまで生きなきゃダメなの、諦めちゃダメなの絶対にダメ!!」


君が叫ぶ。


君が泣き叫ぶ。


俺は命を諦めれない。