私は、知ってると思った。


「天くん、別れてください。


私、奏多くんが、好き。」


「は??何言ってんの?」


これも、貴方の演技だって、思ったの。


「ばいばい、天くん」



私は、奏多くんの背中に隠れた。



天くん、演技上手だな。
チラリ、と覗くと君と目が合う。

悲しそうな天くんの瞳があった。