旧館とはいえ、ここは学校内だ。どこに耳があるかわからない。


これからも、先生絡みの考えごとは声には出さないように注意しないと。
 

……何故今にやっとした、自分。
 

思考が自分の行動にツッコミを入れている。大丈夫かな、私。
 

あとは、ま。先生にどこまで話して大丈夫か、かな――。
 

そして、先生はどこまで知っているのか。
 

………。
 

さっきまで浮かれていた気持ちが、ふと一段低くなった。


いやいや、先生は私と父さんのために請けてくれたんだし、そこまで巻き込めないって。
 

また、頭(かぶり)を一つ振った。


笑満には話すとして、どこで言おうかな……学校内ではまずいよね?
 

そんなことを考えながら、いつも笑満と頼と一緒にお昼ごはんを食べている中庭へ向かった。