県警本部長の一人娘・華取咲桜は、十五歳の五月、父の昔の相棒に見合いを仕組まれてしまう。


相手は咲桜の学校の教師・神宮流夜。


流夜は学校には秘密にしているが、犯罪学者として警察の協力者だという。


最初はもめたが、咲桜と流夜は利害一致で偽婚約を結ぶ。


その中で、流夜が華取家を訪れたり、咲桜がご飯の差し入れをしたりと、距離が縮んでいく。


しかし咲桜は、出生に大きな秘密を抱えていた。


それを、咲桜の父の幼馴染で、流夜にとっては育ての親の一人から聞かされた流夜は、咲桜に「がんばらなくていいから、胸を張って生きろ」と伝える。


流夜も事件に関わらざるを得ない生まれをしていて、それを聞いた咲桜は「流夜くんの家族になる」と宣言する。


怜悧冷徹、笑った顔なんか見たことがないと言われる流夜をでれでれにさせてしまう咲桜に、気持ちが動いていることに気づいた流夜だが、咲桜はまだそれ未満の様子。


偽婚約を、二人はどうするのか。