「今日も流夜くんのとこ行くの?」


「ううん。今日はお仕事あるって」


「あらーん。淋しいねぇ」


「ないよっ」
 

終始からかい調子の笑満と別れて、疲れながら家に向かう。


その途中、竹林の入り口でぼけーっとしている顔を発見した。


「頼?」


「んー?」
 

空に向けていた、指で作った四角が私に向いた。


「あ、咲桜」


「帰り? 一緒に帰る?」


「んー」
 

頼はぼんやりした動きで私のところへやってきた。


「咲桜、最近なにかあった?」


「私?」