Home * Love 〜始まりは、キス〜






女の子は
ピンクと茶色のチェックのスカート。

男の子は
水色と茶色のチェックのズボン。


薄ピンクのブラウスを着て、
茶色のブレザーを羽織れば
制服の完成。



「か…可愛い…」

多実ちゃんの長い髪の毛を
頭のてっぺんでお団子にしながら

制服を着たたろちゃんを見て
思わず声が出てしまった。



「俺は男の子だ!」

そう反論するたろちゃんは幼稚園カバンをブンブン振り回していて。




「た〜ろっ!カバン振り回さない!危ないよ。」



「鈴〜早く行こうぜ!」

たろちゃんは素直にカバンを肩にかけてから、

私の腕を引っ張る。


「ま〜〜だっ!多実ちゃんの髪終わってないでしょ。」


「たろ〜うるさい〜」

多実ちゃんのブーイング。

「はいっ!完成!」

そう言って、私は手鏡を渡す。


「わぁ………」

目をキラキラさせてお団子頭に感動している多実ちゃん。


時計を見ると7時40分。


「…もぅこんな時間。」


私達は急いで家を出て
幼稚園に向かったのでした━━━

「忘れ物、なぁい?」