レーナは自分の中に涼やかな力が流れ込んでくることに気づいた。 レイダスが力をレーナに分け与えているのだ。 しばらくすると、レーナは力が背中に集まり、自分から溢れてくることに気づいた。 「ああ……!」 大きな衝撃を感じて、レーナは声を上げた。 そして、すぐに顔を後ろに向けた。 そこには新しい翼が生えそろっていた。 「翼だ……! お父さん、ありがとう!」 レーナは、レイダスが失った力をよみがえらせてくれたんだと気づいていた。