呪いなんてあるわけない。 現に麻里は飲んでも普通に笑っているじゃないか。 一体、何が怖いというのだ。 自分に言い聞かせて、信司はペットボトルを受け取った。 そもそも、呪いなんて話はどこから来たんだ? 麻里が俺を怖がらせるために作り話をしているのか? 麻里はどうしてこれをそんなに飲ませたいんだ。 疑いながらも蓋を回し開け、見栄をはるように信司も一気に飲もうとした。 変な味がした。 吐き出す前に反射で飲み込んでしまう。