「なるほど。主催長を誰がやるかは分からないけど、でも運営の一員ではあるんだもんね、来年は絶対に行くね!」
景はそう宣言しながら嬉しそうに両手をグッと握る
「んぉ、明日は行かないの?」
そんな彼女を見た咲夜が尋ねると、景は後ろに座る彼を振り返りぎこちなく首を傾げた
「もちろん結斗が携わってるし行ってみたいって気持ちはあるんだよ?」
ほら、ここまで言ったんだから先を読んで
そんな意図が通じたのか、実は元から分かっていたのか定かではないが、咲夜は「まぁうん、分かるけどね」と気持ちを汲み取った
そう
彼らには生徒会の三年生に対してあまりいい思い出がないのである
「そうだよね、景ちゃん」
「あ、ごめんね結斗。もちろん行けたら行ってみたい。参加者が3年生ばっかりで緊張しちゃいそうだけど」
その言葉にライが首を振る
「いやいい、いい。景1人では行かせたくないし、俺たちが行っても女の先輩たちに囲まれて自由に動けなさそうだし」
「無理」
想像したのか、ぴしゃりと拒否する爽馬
市河は苦笑いを浮かべ、詳細を知らない相生は、自分だけが知らない何かがあることには気づきつつも、関心が特になさそうな顔で全体をチラ、チラ、と見渡していた


