お嬢様、今夜も溺愛いたします。



「は、はい。楽しかったですよ?
不安もありましたけど、初めて心から信頼できると思える友達ができましたから」


どういう意図かは分からないけど、怒ってないようで良かった。


ほっとして目を見て言えば、一瞬眉毛がピクッとしたけれど、黒木さんの表情は変わらず落ち着いた様子で微笑んだまま。


「へぇ……信頼できる、友達」


「はい。
私がここに来ることになった経緯を話した時、つらかったねって一緒に泣いてくれて。何よりも、自分の生きる理由がまた1つ増えました」



「帰り際、お嬢様の隣におられた方?」



「そうです。見た目はすごい可愛い系って感じですけど、頼りになってカッコよくて。さっきだって、部活勧誘でたくさんの男子に囲まれた時に、助け……」



「お嬢様」



気づいたら。


「っ、く、くろ……」



グイッと繋がれたその手を引っ張られて。



「お嬢様は、私の独占欲が人よりも何倍も強いということをご存知ですか?」


視界いっぱいに、整った顔が映り込んでいた。