お嬢様、今夜も溺愛いたします。

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それからお屋敷に着いた途端。

車から降りたと思いきや、またもや抱き上げられた。


「なっ、お、下ろして下さい……っ!!」


いくら抵抗しても、背中と膝の裏に回った腕に力がこもるだけ。


や、やばいっ……

む、向こうから人が………っ


「あ、お嬢……」


おかえりなさいませと言おうとしたメイドさんたちの笑顔がピシッと固まり、ギョッとした目を向けられる。


で、ですよねーーー!!

は、恥ずかしい……っ!!!


こんな状態を見られるなんて!!


ぶわっと顔が赤くなる。


「もう、黒木さん!!
いい加減に……っ!!」


我慢ならないと睨みつければ、身震いするほど最上級の笑顔がそこにはあった。


「これ以上騒ぐようなら、メイドたちが行き交うこの廊下で深いキスを致しますが」


「っ!!?」