「っ!!」


目を見開く十夜さんに、私は続けた。


「我慢なんてしてほしくです。私は誰よりも十夜さんのことが好き、だから……っ」


途端に。


「んっ……!」


おでこに、頬に、耳に、首に。

いくつもの熱が落とされて、身体が跳ねて。


最後にちゅっと唇がふれた瞬間。

十夜さんは、上着を脱ぎ捨て手袋を外し、ネクタイをグイッと緩めると。


「────美都」


私に覆いかぶさってきた。