お嬢様、今夜も溺愛いたします。

──────────


あれは、私がまだ小学2年生だった頃。


看護師として多忙を極めるお母さんに会いたくて、お母さんが働く病院へお花の配達をするお父さんによくついて行っていた。


「これ、頼まれていたお花です」


お父さんと一緒に色とりどりに輝くお花を届けるのは本当に楽しかった。


最初は帰ってくるのが遅いお母さんに会いたくて行っていた病院が、いつの間にか患者さんへのお見舞いに届けることがたまらなく楽しいことに気づいた自分がいて。


大人になったら絶対にお父さんのお店で働くのが夢だと言っていた。


そんな時だった。


私と、よるくんが出会ったのは。



「おかあーさーん!!」


「美都!
来てくれたの!?」


ある日頼まれていたお花を全て届け終わったお父さんとお母さんの元に行った時。


たまたまお母さんが担当していた患者さんが、よるくん……そう、十夜さんだった。