「じゃあ、美都ちゃん。
また明日ね!」
「美都!
ゆっくり寝ろよ!」
「美都ちゃん、十夜。
ゆっくり休んでね」
それから3人と別れて、静かな廊下を十夜さんと並んで歩く。
「お嬢様のお部屋は確かこちらでしたよね、私送って……」
「だめです。
十夜さんの部屋に行きますよ」
「お、お嬢様?」
目を白黒させる十夜さんを引っ張り、部屋へと連れていく。
「早く寝て下さい。
背中、痛いんでしょう?」
「……お嬢様にはお見通しでしたか」
「当たり前です。
いくら防刃チョッキを着ていたとはいえ、無傷なんてありえないと思いまして。紗姫や界さん、月菜さんが心配するかもって、隠してたんですよね?」
ゆっくり枕に背を預けて座る十夜さんの手に手を重ねた。
「ほんっと、お嬢様はずるいですね」