心が癒しを求めている。
十夜さんに、大丈夫だよって。
安心していいよって言ってほしかった。
「っんとにお嬢様は……」
余裕がないというように歪んだ顔が、一瞬ドアップになって、すぐに離れた。
「私を求めて下さってるのは死ぬほど嬉しいんですけど、今はこれで我慢です」
「は、い……」
言った後でむくむくとこみ上がってきた恥ずかしさに俯くと、ふっと耳に息がかかった。
「全てが終わったら遠慮なく、全身可愛がってあげますのでそのつもりで」
「っ!!」
獰猛な鋭い眼差しと、とんでもない色気を放つその雰囲気に。
「やっぱりなし、とかありですか……?」
なんて聞いてみたけれど。
「ん?」
最上級の微笑みがそこにはあって、私はますます顔を赤くしたのだった。



