「あれ?美都?」 「紗姫っ!と界さん!」 フードなどの屋台が並ぶ敷地へ行くと、そこにはイカ焼きを食べる二人の姿があった。 「ここにいたんだ」 「うん。 だって黒木に追い出され……って、美都なんでそんなに髪乱れてんの?」 「えっ、うそ?」 制服も、髪もちゃんと直したはずだったのに。 「十夜、あなたまさか……」 「ん?なんのこと?」 引き攣る界さんとは反対に、にっこり笑う微笑みはそれ以上言うなと言わんばかり。 紗姫には頷かれただけだったけど、その目はお疲れ様って言ってるみたいだった。