お嬢様、今夜も溺愛いたします。



「さすが、ソファーもふっかふか」

「それな。思っていた以上のクオリティー」


近くのソファーに腰かけて、改めて中を見渡す。


「にしても、ほんとにたくさんの執事やメイドさんがいるもんだね」


「まあな。
うちの高校も大学も、生徒数でみればマンモス校だし」


十夜さんたちばかりに夢中になってて気づかなかったけど、執事やメイドさんてほんとに多いんだなぁ。


「そういやさ、初めて見た。界さんのメイド姿」


皇邸にいるメイドさんよりもフリフリな格好。

エプロンはもちろん、パニエが入ってるのか、ふんわりと持ち上がっている膝上スカート。


ブラウンの髪もいつも以上にきっちり巻かれていて、漫画の中から飛び出してきたのかと思うほど可愛い界さん。


他のメイドさんも同じ格好なのに、界さんだけは格別に見える。


「ああ、うん。
あんまり似合ってねーと思うけど」


「え?そう?」


「うん。
あんなに丈の短いスカート履いて、さっきから色んな男が見てる」