お嬢様、今夜も溺愛いたします。



「どうやらここのようですよ」


SPの人たちに案内してもらい、辿りついた広い部屋。


他にもサークルか何かで色んな教室が使われているけど、ここだけは比べ物にならないほど広いようで。


なにやら壁に今日いる執事やメイドの人の写真まで貼ってあるみたいで、みんなきゃーきゃー騒いで写真を撮りまくってる。


十夜さんのもあるけど、相変わらず笑いもなく、めちゃくちゃ無愛想。


界さんや一色さん、月菜さんはにこやかに笑っているみたい。


「にしても、女の子ばっかり……」


見渡す限り、女子女子女子。

私たちと同じく制服を着た内部生徒もいるけれど、他校の生徒も何人もいる。


「そりゃそうだ。
イベント系には絶対に参加しない黒木がいるんだぜ?来ない女子の方がおかしいってもんよ」


「そ、そうなの?」


「加えてあの一色とかいうSP。さすが黒木のいとこってだけあってめちゃくちゃ容姿整ってるだろ?あいつも黒木まではいかないけど、すごい人気だし」


「へぇ……」


にしてもこの混雑っぷりは異常すぎる。

離れないようにと紗姫と手をつなぎ、周りはSPの人がガッチリ固めてくれてる。

不安はないけど、この人の多さはやばいって!


「すみませーん!!
皇と八神なんですけどー!」