お嬢様、今夜も溺愛いたします。



数日後。


「来たねっ、学園祭!!」

「そうだな」


待ちに待った星水学園大学の学園祭。

行けると決まった日から楽しみでしょうがなかった今日。

皇邸に来た紗姫と一緒に、別の執事さんに送ってもらった。


「よーーーし!!
せっかく来たからには楽しむぞぉぉぉーー!!」


「ちょっ、紗姫っ!
十夜さんたちのところ行ったら私は帰るからね!」


「えぇーせっかく来たのに。
なら、その人たちも一緒に連れてけば問題なくない?」


「その人たちって?」



ほら、と後ろを指さす紗姫に続いて振り返ると。



「つ、ついてこられたんですか……」



「申し訳ございません、お嬢様。
お嬢様が嫌がられたとしても、絶対についていくことと、お傍を離れないようにと黒木様が」


「………」


今はいないあの過保護執事にため息をついた。


一色さんの部下の人たちが3人。


がっつりスーツを着てイヤモニまでつけてるから、SP感ハンパない。