お嬢様、今夜も溺愛いたします。


「し、嫉妬?」


「やっぱり分かっておられないのですね」


「えっ」


トンっと肩を押されて、私の体はそのままベッドへ。

そして私の顔の横へと両手をついた黒木さん。


ちょっ、ちょっと待って!?


ボタン閉めてないからシャツははだけまくりだし、普通に鎖骨とか見えてる!!


「お嬢様」


はあっとため息をついた黒木さん。


邪魔だと言わんばかりに前髪をかきあげたその仕草はとんでもない色香を放っていて。


「っ……」


心臓がバックンバックンと音を立て始める。


黒木さんて、こんなに男の人だっけ。

普段とにかくきちっとしてるのに、今は余裕のなさやゆるい感じが見え隠れしている。


「お嬢様は本当に私を翻弄させますよね」


「えっ、それはどういう……っ!?」


そっと頭の後ろと腰に手を回され、グッと引き寄せられた体。


「んっ……!」


加えて瞼の上にそっとキスを落とされて、身体がピクっとなる。