「こ、来なくていいです……というか、運転中なんですから前向いて下さいっ!!」


私のこと殺す気か!!

色んな意味で!!


「そうですね。では、屋敷に着いた後に致しましょうか」


だからいらないってぇぇぇーー!!!


「そ、それより、紗姫の執事さん、界さんとお友達だったなんて驚きましたよ」


「ええ、まあ……」


よし。

話の話題を変えることに成功した。


「界さん、とっても綺麗な方なので、憧れちゃいます。優しくて面白くて……」


よしよしこのまま。

抱きしめるなんて話、すっぽり忘れてくれれば……



「お嬢様」


「はい?」



「今夜、お部屋にお伺いしてもよろしいでしょうか」