涙に逢うまでさようなら

ミントさんが看板作りを手伝ってくれてからは早かった。

なっちの声援を聞きつつ看板を塗装し、装飾し、最後は防腐と仕上げを兼ねてつや消しのニスを塗った。

それを乾かし始めると同時に、わたしとなっちは専門学校在学中に描いたイラストを形にしていった。


「ストラップアンドキーホルダーは? この辺?」

「逆、向かい側。アクセサリー類のそばに」

「こっち?」

店の反対側へ移動し、この辺でいいかと言うなっちにいいと思うと返す。

「すごいね。本当にお店になっちゃってるよ。みさっちの社長デビューもいよいよなんじゃない?」

「そうだね。なんか……緊張するよ」

「あれっ、みさっちも緊張するんだ?」

「しないように見える?」

「全くしないように見える」

間違ってはいないよ、という言葉を飲み込み、笑顔を返した。

「あとは……」

なっちは言いながら、腰に両手を当てた。

「看板をつけて、皆さんに見てもらって――」

インターネット駆使してオープンだねと、なっちはわたしの言葉の続きを言った。