きみとなら、雨に濡れたい




公園で美憂とのやり取りを思い出したあとは、そのまま家へと帰った。

今日もお父さんは帰ってこない。今は仙台に向かってトラックを走らせてる頃だろう。


私は制服を脱いでラクな部屋着に着替える。かぶりタイプのパーカーと同じ黒色の色気のないスウェットだ。

ソファーに座ってテレビをつけたけれど、この時間はニュース番組しかやってない。

退屈だな、と無意味にチャンネルを変えながら、やっぱり私は美憂のことばかりを考えていた。


美憂はうちに遊びにきてはよくお母さんの話をしていた。

仕事がどうとか、職場関係がどうとか、お母さんの近況を聞いてもいないのに教えてくれた。

美憂はそうやって家に帰ればお母さんにも私やお父さんのことを話していたに違いない。


美憂は家族の架け橋だった。


だから、美憂がいなくなってその架け橋は消えてしまった。

私は今お母さんがどんな生活をしてるか知らない。

私だって自分から連絡をしようとは思わない。それなのに電話の一本もかけてこないお母さんにモヤモヤしてしまうなんて、身勝手すぎてどうかしてる。