きみとなら、雨に濡れたい




「よくないよ。世話とか面倒だし」

私は不本意で飼育係になっていた。係決めの時にイヤホンをして自分には関係ないって顔をしていたら勝手に押し付けられていたのだ。


「でもなんだかんだサボらずにやってるでしょ?」

「だってやらないと死んじゃうじゃん」

「やっぱり和香ちゃんと千紘くんは言うことも似てる」

美憂は嬉しそうに髪の毛を右耳にかける。


私が髪の毛を短くするようになったのは美憂が伸ばすようになってからだ。

比較されたくないって気持ちもあったけれど、それ以上に長い髪の毛の美憂が可愛すぎたから。


私はどうしたって美憂になることはできない。

だったら正反対の道に行こうと今の可愛げのない自分ができたような気がする。


それでも美憂は私の気持ちとは裏腹に、なんでもおそろいのものがいいらしい。

東屋のテーブルにかけられた薄ピンク色の傘。美憂が例のあおちょーで私のぶんも買ってきた。

他にも『これいい匂いだよ』と新発売のシャンプーをうちに持ってきたり、『美味しいから』とつぶつぶ入りのオレンジジュースまで勧めてくる。


私は美憂と被らないようにしてるっていうのに、やっぱり双子だからかシャンプーの匂いもオレンジジュースの味も花のボタンの留め具が付いている傘さえ、けっこう気に入っていることは内緒だ。