きみとなら、雨に濡れたい




それから学校に着いて昇降口で靴を履き替えていると柴田はぼそりと「ありがとう」と言った。

でも俺が反応する前に素早く廊下を歩いていってしまい、教室はバラバラで入った。

といっても俺は柴田の隣の席なわけで。また必然的に横へと並ぶ形になる。

席に着いた瞬間に先生が教壇へと立ち、点呼がはじまった。


空席だらけだった席はB組と合同になったことで、全てが埋まった。

なんだかクラス替えをしたような初々しさがあり、中弛みしていた教室の雰囲気は二日目にしてガラリと変わった気がする。


みんなが積極的にコミュニケーションを取る中で、俺は相変わらず外の雨ばかりを見ていた。

隣の柴田なんて、他者を拒絶するように耳にイヤホンをして机に顔を伏せている。


クラスが浮き足だっている今が友達を作るチャンスだというのに、馴れ合うことを知らないところはどうやら俺と同じみたいだ。


『ねえ、どうしていつもひとりでいるの?』

ぼんやりと浮かんでくるのは、初めて美憂と会話をしたあの日のこと。