きみとなら、雨に濡れたい




そして次の日の土曜日。今日も俺は病院に来た。病室のドアを叩いて中に入ると、なにやら黄色い千羽鶴がベッドの横に吊るされていた。


「これ、どうしたの?」

美憂に尋ねると、どうやら俺が来る前にクラスメートたちがお見舞いにきたようだ。

千羽はないらしいけれど美憂の回復を祈ってたくさんの鶴を織ってきてくれたらしい。


「すごいよね。もらった瞬間、泣くの我慢しちゃった」

こうして、ひっきりなしに訪ねてくる人が絶えないのは、美憂の優しい人柄のおかげだと思う。

美憂の病気のことは、俺と先生しか知らない。

おおごとにしたくないからと美憂の意向で、みんなには体調不良による検査入院と伝えてある。


「お母さんが仕事にいく前に着替えを持ってきてくれたんだけど、その時、千紘くんの話してたよ」

「……え」

もしかして昨日のことかな。少し突っ走ったことを言ったかなって反省していたところだったのに。


「千紘くんに励まされたって言ってた。それで私の言うとおり優しくて思いやりがある人だねって」

美憂は自分が褒められているみたいに嬉しそうだ。